一日一楽

2024年春、セカンドライフが始まりました。

支出の少ない家

以前子供が大学受験をするときに、周囲のクラスメートたちのそれなりの人数が奨学金を借りると言っていたようだ。また、親からお金がかかるから私立はだめで国公立にしてねと言われていた同級生や、受験料を抑えるため受験する校数を絞るように言われていた同級生もいた。「うちはそういう点では苦労なかったよね」と子供が言う。

 

お金の苦労をしてないように子供に見えるのは、うちが収入が多いからではなくて、支出が少ないからだろうと思う。

 

夫婦ともに正社員で世帯年収が1000万円以上あるとパワーカップルなどと呼ばれるようだけど、我が家の場合はパートをする前は私が在宅ワーカーで報酬は中高生のお小遣い程度の額だし、夫1人では1000万行かないし、すごく収入が高いわけではなかった。

 

支出が少なくて済んだ理由はいくつかある。

夫が一人っ子なので、両親が亡くなった後土地と家を相続した。家は古すぎて建て替えたけど土地代はかからなかったので、多額の住宅ローンを組む必要がなかった。

 

子供たちは高校までは公立校に通い、大学は1人は国立、もう1人は私立なんだけど、私が昔塾講師や家庭教師をやっていたので、子供たちの勉強はある程度の学年まで見ることができた。なので子供たちは塾や予備校に通うことなく大学まで行っている。

中高生の塾の費用の平均が年30~40万ぐらいらしいので、子供2人塾にやったら扶養の範囲内で働くパート代とトントンだろう。当時私はほとんど収入がなかったけど、その代わり自分で教えることで塾の費用と同じぐらいの働きはしたことになる。

 

それから、我が家の場合旅行費用が世の中の一般的な家庭よりかかっていないはずだ。

双方の実家が近くにあったので、お盆や年末年始に遠方に帰省する必要がなかった。

また、レジャーとしての旅行も少なかった。私と下の子が乗り物酔いをしやすく、夫も家が好きな人で混雑が嫌い。わりと環境の変化に強い上の子を除くと、枕が変わると眠れないとか、いつもと違う食事をするとなんとなく不調になるとかがあり、旅行に行くのがあまり楽しくないのだ。だから日帰りできる程度の外出はするけど、飛行機に乗ったり何泊もしたりしないので、必然的に旅行の費用もかからなかった。

 

日常のこととしては、家族誰も飲酒も喫煙もしないので、酒タバコにお金がかからない。

夫は大食いじゃないし子供たちも女の子で、周囲の男の子がいるご家庭のように、思春期に毎日5合ご飯を炊いても足りなくてびっくりするぐらい食費がかかるなんて事態にもならなかった(笑)。

知人で車やバイクにすごくお金をかけていろいろ手を入れてるような人もいるけど、うちの場合はそういうお金のかかる趣味もなし。

着るものもこだわりないし、すごくおしゃれしたいわけでもないのでファストファッションで十分。

 

多分、そういう諸々の積み重ねで、一般的に子供たちにお金がかかる時期でも支出少なめにやってこられたんだろうと思う。

 

世間はゴールデンウィークに突入したが、我が家は家族全体での予定は特になし。

子供たちはそれぞれに1日2日予定があるようだけど、私は曜日の並びでパートのシフトが結構入ってしまっているし、夫も多分数回趣味のことをしに外出する程度だろう。

 

大型連休の様子を伝えるニュース番組を見ながら「相変わらずうちは通常運転で地味だな」とは思うのだけど、だからと言って慎ましく日々我慢している感覚はない。逆にスーパーでの買い物などはほしいなと思ったらすぐ買っちゃったりするので、ハーゲンダッツの期間限定アイスなどは見つけるとすぐに買ってしまう。

お金のかかることに関心がなくて、ささやかなことで満足できるタイプでよかったというべきか。

新社会人の下の子

この4月から新社会人になった下の子。時間が不規則な勤務なので、午後ゆっくり出勤して夜中に帰宅ということも結構ある。

夫がタクシー帰りしていたときは私は先に寝ちゃってたんだけど、子供は女の子というのもあって、安全面の心配から、帰宅したのを見届けてから寝たいもんで起きて待っていると寝不足気味になる。

 

下の子が配属された部署にはもう1人新人がいるんだけど、子供は女の子だけど一人で行動するのが平気なタイプ、同期は男の子だけど一人で行動するのは不安というタイプのようで、つきあい方に少々悩んでいる様子。

 

個人作業が多いので昼休みの時間が決まっていなくて、先輩からは区切りのいいときに勝手にお昼ご飯に行っていいよと言われている。だから子供は自分の仕事の区切りがよくお腹が空いたタイミングで行きたいし、休憩中はイヤホン耳に突っ込んで音楽聞いたり仮眠取ったりするので、誰かと一緒に昼食というのはやりたくなくて、一人でさっさと食べに行く。

でも同期の子は、誰かに誘われないとお昼を食べはぐってしまうこともあるらしい。誘ってあげなかった自分が悪いみたいな気持ちになってしまうのが嫌だと言う。

 

朝出勤するときも、同期は先に着くと子供が来るのを仕事場のドアの前で待っていて、一緒に部屋に入ろうとする。帰りも、終わったら帰っていいよと言われているんだけど、同期は自分の仕事が終わっていても子供がまだ残っていると待っているらしいのだ。多分、新人という立場で一人で「お先に失礼します」と退出しにくくて、誰かと一緒にと思っているのではないかと。

子供は自分の作業が終わってて同期がまだのとき、先に帰ってきちゃうそうだ。

 

私はつい心配しちゃうので、周囲から新人同士仲悪いのではと思われたり、子供の方が雰囲気を悪くしていると思われたらよくないのではと思うのだけど、子供は仕事のときは同期と普通に相談したり質問したりで話をするし、上司が自分にしか伝えてこなかったことがあれば同期にも伝えて情報共有しているし、先に帰るときも「お先に」とさわやかに声をかけていると言う。

長くいることになるだろう職場だからこそ、無理して好感度を上げに行ったり必要以上にフレンドリーな対応をしたりすることはしないそうだ。無理をしても続かないししんどくなるから、最初から自分はこういうキャラというのを出してしまう方が得策だ、と。

確かに、下の子は学校に行っていたときも、休み時間に誰かと連れ立ってトイレに行くとか、教室移動を誰かと一緒にするとかしないタイプだった。

 

親としては、子供が周囲の人たちとうまくやれて、気持ちよく心穏やかに過ごせることを祈るのみ。

 

休みの日は遅くまで寝ていていつまでもパジャマ姿の下の子。

買い物に行かないといけないのに出かけるのが面倒くさいとグダグダ言っているので、「私が買い物に行ってあげるから、代わりに私の分とあわせて2人分の昼ご飯を作るのはどう?」と提案したら乗ってきた。ご飯作りたくない私と出かけたくない子供のwin-win取引。

作ってくれたお昼は、アサリともやし入りの韓国うどんだった。

 

いつまで続く?

私の年齢はまさに更年期に当たるんだけど、「お?これはもしかして」と初めて思ったのは2020年の春だった。下の子の高校の卒業式と大学の入学式を控えた頃だ。

気温は高くないのに、急に首から上がボワッと暑くなって額に汗をかくということが1日に何度か起きるようになった。これが噂のホットフラッシュか、と思った。お風呂に入ったり髪にドライヤーをかけたりひざ掛けを使ったりなど、体が温まることをするとトリガーになるようだった。

顔に結構な汗をかくので、子供の学校の式典に参加しているときに症状が出たら嫌だなぁと思っていたら、新型コロナが流行って、高校の卒業式は親の参列は無しになり、大学の入学式はオンラインになった。

 

パート先のスーパーはわりと寒いんだけど、去年などは酷暑だったので症状が出やすかった。ちょっと重い物を持ったりするとそれをきっかけに滝の汗になる。お客さんたちが「店の中寒い!」と言う中、半袖汗だくで作業する私。

暑く感じる時間自体は1~2分程度なんだけど、顔や首の後ろがびっしょりになるので、お客さんの目が気になってしまった。

 

私の場合は、いわゆる更年期障害の症状としてはそのホットフラッシュと夜寝付きが少し悪い程度で、イライラしたり憂鬱になったりといった精神的な症状はないので、軽い方なんだろうとは思うんだけど、ホットフラッシュだけでも1日に何度もあると鬱陶しい。

症状が出始めてすでに4年。最近多少ホットフラッシュが起きる回数が減ってきてはいるんだけど、まだ完全になくなってはいない。いつ治まるのかしら?

夫、リタイア生活満喫中

仕事を辞めるとき、夫はこれからはゆっくりできるぞと楽しそうに話していた。

子育て期間と称して20年間も引きこもりをした私の経験からすると、多分時間があって嬉しいのは最初のうちだけで、そのうちだんだん退屈するようになるのではないかという気もするんだけど、今のところ夫はのんびりした生活を満喫しているようである。

 

夫はリタイアしてから、週に2~4日、半日程度趣味のことをしに外出する。何も予定がない日は、最低5000歩歩くと言って公園に散歩に行ったり徒歩で買い物に行ったりしている。

 

家の近くに朝8時半から開いているスーパーがあるんだけど、会社勤めしていたときと変わらず朝早起きする夫は、そのスーパーの開店時間に間に合うようにいそいそと出かけていく。開店前から並んで待ってるじーちゃんばーちゃんみたいだな。

 

ある日、私がパートから帰ってきたら、お風呂場がきれいに掃除してあった。バスタブやお風呂場の床だけでなく、扉のレールまでカビ取りしてピカピカになっていた。現役時代は夫は忙しすぎて、年末の大掃除もほとんどやらなかったんだけど。

さては既に暇を持て余している?

 

先日珍しくスマホで誰かと話していると思ったら、夫の元同僚からで、職場の関連の施設で急に空きが出てしまったポストがあって、夫にそこで働かないか打診の電話だったそうだ。

夫、丁重に断っていた。まぁ、まだ辞めてから1ヶ月もたってないもんね。

 

夫は現役時代結構な激務で、2~3日連続で徹夜とか、1週間近く終電に乗れずにタクシー帰りとかが年に何回か定期的にあった。

若い頃はよくても、年齢が上がるにつれてきつくなっていって、疲労が蓄積すると1日2日休んだぐらいでは簡単に回復しない。メンタルを病んで退職していく人もいた。

元同僚が仕事しないかと声をかける相手として夫のことを思い浮かべてくれたのはありがたいなぁと思うと同時に、50代も後半になれば暇を持て余すぐらいの方がいいのかもしれないと思ったり。

株価が下がってるけど

今月からNISAを始めたばかりなんだけど、早速株価が下がっていて、最初の約定から10日でしっかり下げてる。

 

 

だいぶ前にちょっとだけミニ株というのをやっていた時期がある。確か日経平均株価が20000円をちょっと超えるぐらいの時期だったと記憶している。

いくつか株を買ってそのまま何年か放置していたんだけど、やがて平均株価がズルズルと下がってきて20000円を切ってしまった。リーマンショックの時期より前だったと思うので、イラク戦争のあった時期あたりだろうか。

当時私は子育てのため仕事を辞めて収入がなくなっていて、さらにマンションを購入するために自分の独身時代の貯金から頭金をいくらか出した後で手持ちが少なくなっていた。

株価が下がり続けるのが怖くなって、結局数万円損した状態で全部売ってしまい、その後投資の類は一切やってこなかった。

 

今回また株価が下がっているけど、NISA初心者向けに散々あちこちで言われているので、今回はやめない。自分が年金をもらい始める10年後までは少なくともほったらかし投資をしようと決めているので、淡々と積み立てを続けるのみ。

毎日証券会社から投信基準価額メールが届くので、数字は見えちゃうんだけどね。

地震多いな

昨夜愛媛県震度6弱という大きな地震があった。最近地震が多い気がする。

 

夫は仕事柄、災害が起きると被災地支援に入ることがあった。

最初はまだ20代のとき、結婚して1年ちょっとぐらいの時期だったが、阪神淡路大震災が起きた。被災地に入るように言われて、暖房のない環境で過ごすことを想定して、あわてて裏フリースのトレーナーや厚手の下着、薬、使い捨てカイロなどを買いに走ったのを覚えている。

当時はまだ携帯電話も持っていなかった時期で、途中で連絡入れてもらえる状態になかったので、帰ってくるまでひたすら待っているしかなかった。

 

東日本大震災が起きたときは、夫は東北地方の何ヶ所かを移動しながら応援に入ることになった。当時子供たちは小学生で、自分たちの住んでいる場所も何度も余震がある中、夫不在になった。

夫が被災地に行かない場合でも、自分の地域で災害が起きれば仕事柄必ず出勤しなければいけないので、「基本的に災害時は俺は頭数に入れずに子供たちとがんばって」と言われていた。

 

夫が退職した今1つ安心材料があるとすると、何か災害が起きたとき家にいてくれるんだなということである。

 

以前から災害に備えて非常食や懐中電灯、ラジオの準備は多少してあるのだけど、我が家、カセットコンロを持っていない。買った方がいいよね、と話だけはしていて行動に移していなかったのだけど、最近ついに夫が購入した。

 

 

私はお湯が沸かせる程度の最低限のカセットコンロを想定していたんだけど、夫が買ったのはイワタニのマルチスモークレスグリル。家の中で使うことを想定してスモークレスなのはいいけど、たこ焼きプレートいる?まぁ、うちにある電気のホットプレートにたこ焼き機能がないからいいけどね・・・。

 


 

カセットコンロと合わせてカセットガスボンベも購入。1本の燃焼時間は約1時間とのこと。とりあえず我が家は3本セットを買った。

 


 

災害が起きてあわてているときに初めて使うよりは慣れておいた方がいいだろうと言って、夫が小さなパックの肉を買ってきて、カセットコンロで一人焼肉を始めた(笑)。一通り使い方を理解した。

 

災害が起きないに越したことはないんだけど、もし被災してしまったときは、温かいものが食べられたらだいぶ気分的に安らげると思うのだ。

人目にさらされること

子供が生まれたとき、外に働きに出るのをやめて在宅の仕事をするようになった。

仕事は家でするようになったけど、子供たちが幼かった頃は幼稚園への送り迎えがあったり、子供が友達と遊ぶときに親も同伴だったりで、外との接点は多かった。

自分の立ち居振る舞いには気をつけていたし、たとえTシャツとジーンズ姿でも小ぎれいに見えるように気をつけていた。

 

子供たちが小学生になり親の送り迎えが必要なくなると、外に出る機会がものすごく減った。もともとインドア派だし一人で行動するのも好きだしで、誰とも接しないで過ごすことに何の不都合もなかった。数ヶ月に1回、保護者会に参加するために学校へ行く以外には出歩く機会もほとんどなかった。

人前に出なくなると、緊張感がなくなっていく。美容院へは半年に一度行けばいい方で髪伸び放題、メイクもしない、体重は増えていく。たまに少しかしこまった場に出かけないといけなくなっても、身なりを整えること自体が面倒で億劫になった。

 

20年ぶりにパートを始めたばかりのとき、売り場で作業していたらたまたま通りかかった事務の女性社員さんが寄ってきて、「ちょっと直させてね」と私のエプロンの紐をキュッと締め直した。「太って見えたらもったいないよ」とニコッとされた。

きっと私が無意識に結んだ紐が緩めで、エプロンがぶかぶかしていてだらしなく見えたんだろう。

 

去年、大学時代の友人たちとの女子会があり、15年ぶりに当時の同級生たちと会った。

ほとんどの人がフルタイム、フリーランス、パートの違いはあれど仕事をしている中で、専業主婦だという人が1人いた。大学卒業と同時に結婚して家に入り、そのままずっと専業主婦なので働いた経験がない。現在は子育ても終了して、趣味もなく家にこもっている生活だと言う。

 

その彼女、大学時代はとってもかわいい子で、50代になった今でももともとの顔の造作のよさはそのままなんだけど、髪の毛は白髪交じりであまり手入れしてないのかバサバサと広がっていて、服の着方もどこかだらしないのである。椅子に姿勢悪く腰掛けて、カトラリーをみんなに手渡すとき、ナイフの刃を相手に向けていてギョッとした。

自分もそうだったからよくわかるのだけど、普段から人の目を意識しない生活をしていて、緊張感のない状態に慣れてしまっているんだろうなと感じた。

 

たとえ家の中にこもっていても緊張感のある生き方ができる人はいいのだけど、私の場合は人前に出なくなったらあっという間に心身ともに気の抜けた状態になりそうなので、強制的にある程度人目にさらされる生活をするのがいいんだろうなぁと思う。